野々市市経営強化等支援事業補助金とは?
「経営革新計画の認定を受けたけれど、その後の取り組みにかかる費用の負担を軽くしたい」——そんな野々市市内の中小企業者のための補助金です。経営革新計画・経営力向上計画・事業継続力強化計画のいずれかの認定を受けた事業者が、その計画に基づいて実施する取り組みにかかる経費を補助する制度の内容を、石川県内に事務所を構える行政書士法人がわかりやすく解説します。
最終更新日: 2026.08.07|監修: 行政書士法人クロノス(代表社員 黒川光智)
どんな補助金?(制度概要)
野々市市経営強化等支援事業補助金は、石川県野々市市が実施する「中小企業振興事業補助金」のメニューの一つです。経営革新計画・経営力向上計画・事業継続力強化計画のいずれかについて国等の認定を受けた市内中小企業者が、その計画に基づいて実施する取り組みにかかる経費の一部を補助します。新分野への進出や人材育成、自然災害等が発生した場合における事前対策など、事業者が実施する経営体質の強化・改善に向けた取り組みを支援し、地域産業の活性化を図ることを目的としています。
野々市市の中小企業振興事業補助金には、この経営強化等支援事業のほかにも、新製品等開発・販路開拓支援事業、従業員福利厚生設備等設置事業、若手経営者・管理者養成事業、人材確保支援事業、企業人材育成事業という合計6つの補助メニューがあります。経営強化等支援事業は、これらのうち国等の認定計画に基づく取り組みを対象とする点が特徴です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 野々市市経営強化等支援事業補助金 |
| 実施機関 | 野々市市地域政策部地域振興課産業振興係 |
| 補助上限額 | 20万円 |
| 補助率 | 2分の1以内 |
| 申請受付期間 | 4月1日から10月末日まで(休日の場合は直前の開庁日まで、予算がなくなり次第終了) |
対象となる3つの計画
本補助金の対象となるのは、次の3種類のいずれかの計画について国等の認定(承認)を受け、その計画期間内に実施する取り組みです。計画に明記されていない取り組みや、計画期間外に実施する取り組みは対象となりません。申請は計画単位で行い、複数の計画をまとめて1件として申請することはできません。
経営革新計画
中小企業等経営強化法第14条第1項に基づき、石川県が認定する計画です。新商品の開発・生産、新サービスの開発・提供、新規事業分野への進出等の新たな取り組みを行い、経営の向上を図るための具体的なビジネスプランです。
経営力向上計画
中小企業等経営強化法第17条第1項に基づき、国が認定する計画です。人材育成、コスト管理等のマネジメントの向上や設備投資など、自社の経営力を高めるために実施する計画です。
事業継続力強化計画
中小企業等経営強化法第50条第1項に基づき、国が認定する計画です。自然災害等が発生した場合における事業活動を継続する能力の強化を図るための事前対策に関する計画です。
補助上限額・補助率
補助上限額は20万円、補助率は2分の1以内です。対象経費の合計額に補助率を乗じた額と、上限額20万円のいずれか低い方が実際の交付額になります。たとえば補助対象経費が50万円であっても、その2分の1に当たる25万円ではなく、上限額の20万円が交付額です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助上限額 | 20万円 |
| 補助率 | 2分の1以内(対象経費×2分の1と上限額20万円のいずれか低い額) |
| 交付回数 | 1事業者につき同一年度で1回、同一の計画につき1回限り |
同一の計画について変更認定を受けた場合も、変更前後を通じて同一の計画として扱われるため、交付は通じて1回限りとなります。複数の計画(例:経営革新計画と経営力向上計画)の認定を受けている場合の取り扱いについては、申請前に地域振興課産業振興係へご確認ください。
※補助上限・補助率・対象経費は公募回により変わります。申請前に最新の公募要領(各実施機関の公式情報)を必ずご確認ください。(本ページ最終確認: 2026-08)
対象となる事業者・要件
補助の対象となるには、次の要件をすべて満たす必要があります。
- •市内に事業所を有し、1年以上同一事業を行っている中小企業者であること(個人事業主は市内に引き続き1年以上住所を有していること)
- •中小企業基本法第2条第1項に規定する中小企業者であること
- •経営革新計画、経営力向上計画、事業継続力強化計画のいずれかについて国等の認定(承認)を受けており、その計画期間内に実施する取り組みであること
- •市税に滞納がないこと
- •代表者または役員が野々市市暴力団排除条例に規定する暴力団員でないこと
- •風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律に規定する営業を行う者でないこと
- •他の補助金の交付を受けていないこと
- •当該年度において、この補助金の交付を受けていないこと
| 業種 | 資本金の額または出資金の総額 | 常時使用する従業員数 |
|---|---|---|
| 製造業・建設業・運輸業その他の業種(下記以外) | 3億円以下 | 300人以下 |
| 卸売業 | 1億円以下 | 100人以下 |
| サービス業 | 5,000万円以下 | 100人以下 |
| 小売業 | 5,000万円以下 | 50人以下 |
上記の資本金基準・従業員基準のいずれかを満たせば、中小企業基本法上の中小企業者に該当します。
- −登記上の本店が市内にあっても、主たる事業所または事務所が市内にない場合は対象外です
- −チェーン店、フランチャイズ店等は対象外です
補助対象経費
補助対象経費は、次の8費目です(いずれも税抜き)。使用目的が本事業の遂行に必要なものと明確に特定できること、補助金交付決定日以降に発生し補助事業実施期限(最長で当該年度の3月31日)までに支払いが完了していること、証拠書類によって支払金額が確認できることが条件です。
- •専門家謝礼:事業の遂行に必要な指導・助言を受けるために依頼した専門家への謝礼
- •研修費:事業の遂行に必要な従業員等の研修費・講習費
- •旅費:宿泊代(1泊1万円まで)、バス・電車・新幹線代、航空券代(エコノミークラス分まで)等、事業の遂行に必要な移動にかかる実費(単なる視察は対象外です)
- •広報費:新たな販促用チラシの作成・送付、ウェブサイトの作成・更新、新聞・雑誌・インターネット広告、看板の作成・設置等
- •開発費:新商品の試作開発用の原材料購入、新たな包装パッケージのデザイン外注、市場調査、外部機関への調査研究費、技術コンサルタント料等
- •機器備品費:事業の遂行に必要な機械装置、工具器具、備品等の購入またはリース代
- •改修工事費:事業の遂行に必要な事務所・店舗等の改修費
- •委託費:上記に該当しない、事業の遂行に必要な業務の一部を第三者に委託・委任・外注・派遣するための経費
- −自家用車のガソリン代、駐車場代、タクシー代、グリーン車・ビジネスクラス等の付加料金分、視察のための旅費
- −パソコン、事務用プリンター、複合機、タブレット端末、ウェアラブル端末、電話機、家庭および一般事務用ソフトウェアなど汎用性が高いもの
- −自動車等車両・自転車・文房具等の消耗品代
- −販売を目的とした製品・商品の生産・調達に係る経費(試作品の生産に必要な経費は対象です)
- −増築・改築に係る費用、店舗兼住宅における住宅部分の改修費、土地の取得費
- −未配布・未使用分のチラシ等配布物、金券・商品券
領収書はレシートでは認められず、代金を支払ったことを証明する書類として取引先が発行したものが必要です。クレジットカード払いの場合は、カード会社からの明細と、口座から引き落とされたことが分かる書類(通帳のコピー等)をあわせて提出する必要があります。
スケジュール
令和8年度の申請受付期間は4月1日から10月末日まで(休日の場合は直前の開庁日まで)です。令和8年10月31日は土曜日にあたるため、実質的な締切は直前の開庁日である10月30日(金曜日)になります。ただし予算がなくなり次第受付を終了するため、早めの相談・申請をおすすめします。補助事業の実施期間は補助金交付決定日から当該年度の3月31日までで、実績報告書の提出期限は事業終了後30日以内または当該年度の3月31日のいずれか早い日です。
| 手続き | 時期の目安 |
|---|---|
| 申請相談・問い合わせ | 随時 |
| 補助金交付申請書の提出 | 4月1日から10月末日まで(令和8年度は10月30日まで。予算がなくなり次第終了) |
| 交付決定 | 審査後、随時(交付決定後に事業実施が可能) |
| 事業実施 | 交付決定日以降、随時 |
| 実績報告書の提出 | 事業終了後30日以内または当該年度の3月31日のいずれか早い日 |
| 交付額の確定・振込 | 実績報告書の審査後 |
申請の流れ
申請相談・問い合わせ
野々市市地域振興課産業振興係へ事前に相談し、対象計画の認定状況や対象経費の範囲などを確認します。
補助金交付申請書の提出
交付申請書、補助事業計画書、事業内容や収支の資料(見積書・収支予定表等)、市税の未納がない旨の証明、国等の認定を受けた計画の申請書(計画書)および認定通知書の写し等を添えて提出します。法人は現在事項証明書等・貸借対照表および損益計算書、個人事業主は確定申告書の写し・住民票の写し等も必要です。
市による審査・交付決定
提出書類を市が審査し、交付を決定すると「補助金交付決定通知書」が送付されます。この通知書に記載された交付決定日より前に事業を開始した場合、その経費は補助対象外となります。
事業の実施
交付決定日以降、自ら定めた事業完了日(最長で当該年度の3月31日)までに、計画に基づく取り組みを実施し、事業経費の支払いも完了させます。
実績報告書の提出
事業終了後30日以内または当該年度の3月31日のいずれか早い日までに、実績報告書、実績報告書別紙、領収書の写しなど支出が客観的に分かる書類等を提出します。
交付額の確定・振込
提出された実績報告書の内容を審査し、補助金の交付額を確定した「補助金確定通知書」が送付されます。その後、提出した請求書に基づき、補助事業者の口座に振り込まれます。
申請前に押さえたいポイント
交付決定日より前の着手は補助対象外
「補助金交付決定通知書」に記載された交付決定日より前に事業を開始した場合、その経費は補助の対象になりません。専門家への依頼や研修の申込み、機器の発注等は、交付決定を受けてから行う必要があります。
支払いは補助事業実施期限内に完了させる
事業の取組みを終えるだけでなく、その事業経費の支払いも補助事業実施期限(最長で当該年度の3月31日)までに完了させる必要があります。クレジットカード払いや口座引落しの場合、口座から実際に引き落とされた日が期限を過ぎていると、その支払いは全額補助対象外となる点に注意が必要です。
対象計画の認定を先に受けておく必要がある
本補助金は、経営革新計画・経営力向上計画・事業継続力強化計画のいずれかについて、あらかじめ県または国の認定(承認)を受けていることが前提です。これらの計画そのものを新たに策定する際にかかる経費(計画策定費用)は、本補助金の対象にはなりません。
同一計画による交付は1回限り
本補助金は、1事業者につき同一年度で1回、かつ同一の計画につき1回限りの交付です。計画の変更認定を受けた場合も、変更前後を通じて同一の計画として扱われるため、交付は通じて1回限りとなります。
注意点
- •本補助金は、経営革新計画・経営力向上計画・事業継続力強化計画のいずれかについて国等の認定を受けた市内中小企業者が、その計画に基づいて実施する取り組みを対象とします。計画の認定を受けていない場合は申請できません。
- •補助金交付決定日より前に発生した経費は補助対象外です。専門家への依頼や機器の発注等は、交付決定を受けてから行ってください。
- •補助対象経費は、交付決定日以降に発生し、補助事業実施期限(最長で当該年度の3月31日)までに支払いが完了したものに限られます。領収書はレシートでは認められません。
- •本補助金は1事業者につき同一年度で1回、同一の計画につき1回限りの交付です。
- •申請受付期間は4月1日から10月末日まで(令和8年度は10月31日が土曜日のため10月30日まで)ですが、予算がなくなり次第受付を終了します。早めのご相談をおすすめします。
- •本記事は2026年8月時点で野々市市公式ページおよび「野々市市経営強化等支援事業補助金 申請の手引き」(令和8年4月〜適用版)に公開されていた内容に基づきます。制度の詳細や要件は変更される可能性があるため、申請前に必ず野々市市公式ページまたは地域振興課産業振興係で最新の情報をご確認ください。
よくある質問
Q経営強化等支援事業とはどんな補助金ですか。
経営革新計画・経営力向上計画・事業継続力強化計画のいずれかについて国等の認定を受けた野々市市内の中小企業者が、その計画に基づいて実施する取り組みにかかる経費の一部を補助する制度です。補助上限額は20万円、補助率は2分の1以内です。
Q対象となる3つの計画の違いは何ですか。
経営革新計画は新商品開発や新事業分野への進出等を石川県が認定する計画、経営力向上計画は人材育成やマネジメント向上等を国が認定する計画、事業継続力強化計画は自然災害等への事前対策を国が認定する計画です。いずれか一つの認定を受けていれば、申請の対象となり得ます。
Q計画をこれから策定する場合、その策定費用は補助対象になりますか。
対象になりません。本補助金は、すでに認定を受けた計画に基づいて実施する取り組みに対して補助するものであり、計画の策定に係る経費は対象外です。
Qパソコンやタブレット端末の購入費は対象になりますか。
パソコン、事務用プリンター、複合機、タブレット端末、ウェアラブル端末、電話機、家庭および一般事務用ソフトウェアは、いずれも汎用性が高いものとして補助対象外とされています。
Q申請はいつまでにすればよいですか。
令和8年度の申請受付期間は4月1日から10月末日まで(休日の場合は直前の開庁日まで)で、令和8年10月31日は土曜日のため実質的な締切は10月30日(金曜日)です。ただし予算がなくなり次第受付を終了するため、余裕をもって早めにご相談・申請いただくことをおすすめします。
Q複数の計画の認定を受けている場合、それぞれの計画で補助金を受け取れますか。
手引きのQ&Aによれば、たとえば経営革新計画と経営力向上計画の両方の認定を受けている場合、ある年度に一方の計画に基づく交付を受けたうえで、別の年度に他方の計画に基づく交付を受けることは可能とされています。ただし同一年度に両方の計画に基づいて重ねて交付を受けることや、同一の計画に基づいて複数回交付を受けることはできません。詳細は申請前に地域振興課産業振興係へご確認ください。
Q自分で申請するのと、行政書士に依頼するのとではどちらがよいですか。
申請書類は自身で作成・提出することも可能です。もっとも、対象となる計画の該当性の確認や補助対象経費の区分整理、必要書類の準備など、公式情報だけでは判断しづらい点もあります。行政書士に依頼することで、事前相談の準備や書類の記載漏れ防止につながる場合があります。
公式情報(一次情報)
- 野々市市「中小企業振興事業補助金」(経営強化等支援事業)(野々市市公式ページ)
- 野々市市経営強化等支援事業補助金 申請の手引き(令和8年4月〜適用版、PDF)
- 経営強化等支援事業補助金 添付書類一覧(PDF)
本記事は上記の公式情報をもとに作成しています。申請にあたっては必ず最新の公募要領をご確認ください。