野々市市外国人雇用事業者日本語学習実施補助金とは?
「外国人材に日本語を学んでもらいたいけれど、費用の負担が気になる」——そんな、野々市市内で1号特定技能外国人を雇用する中小企業のための補助金です。対象となる経費や申請の流れを、石川県内に事務所を構える行政書士法人がわかりやすく解説します。
最終更新日: 2026.08.04|監修: 行政書士法人クロノス(代表社員 黒川光智)
どんな補助金?(制度概要)
野々市市外国人雇用事業者日本語学習実施補助金は、石川県野々市市が実施する補助制度です。外国人の円滑な就労を促進し、人手不足の解消による生産性の向上や市内産業の活性化を図ることを目的に、外国人を雇用する事業者が行う日本語学習に係る経費の一部を補助します。
対象となるのは「1号特定技能外国人」の日本語学習です。1号特定技能外国人とは、出入国管理及び難民認定法に定める「特定技能」の在留資格のうち第1号に該当する外国人のことで、人手不足が深刻な特定の産業分野で一定の技能水準を満たして働く外国人に与えられる在留資格です。この補助金は、市内の事業所でこうした外国人を雇用する中小企業者を支援する制度です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 野々市市外国人雇用事業者日本語学習実施補助金 |
| 実施機関 | 野々市市 地域政策部 地域振興課(産業振興係) |
| 補助対象経費 | 市内の事業所に勤務する1号特定技能外国人の日本語学習に係る経費 |
| 補助率 | 補助対象経費の2分の1以内 |
| 補助限度額 | 3万円×市内の事業所で勤務する特定技能外国人数 |
| 受付期間 | 4月1日から10月31日まで(予算がなくなり次第終了) |
補助上限額・補助率
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助率 | 1/2以内 |
| 補助限度額 | 3万円×市内の事業所で勤務する特定技能外国人数 |
| 補助対象期間 | 特定技能外国人を雇用した日の属する年度または翌年度のいずれか1年度 |
補助対象期間は、特定技能外国人ごとに、雇用した日の属する年度か翌年度のどちらか一方を選んで申請できます。また、年度の途中で雇用を開始した場合でも、補助限度額の単価は3万円のままで、月数による按分計算は不要とされています。
市外の事業所に勤務する外国人など補助対象外の外国人が同じ講座を受講している場合は、対象外の人数分の経費を含めず、受講者数の割合に応じて按分したうえで補助対象経費を算出する必要があります。例えば、講師派遣による集団受講で講師謝礼が21万円、受講者3名のうち補助対象の特定技能外国人が2名であれば、補助対象経費は21万円×2名/3名で14万円となり、補助金額は14万円×2分の1で7万円と計算されますが、補助限度額は3万円×2名で6万円となるため、実際の補助金額は6万円が上限になります。
また、日本語学習の実施期間が年度をまたぐ場合は、申請する年度内に実施し、かつ支払いが完了した部分の経費のみが補助対象となります。年度をまたいだ経費の按分や補助対象期間の選び方に迷う場合は、申請前に野々市市地域振興課へご確認ください。
※補助上限・補助率・対象経費は公募回により変わります。申請前に最新の公募要領(各実施機関の公式情報)を必ずご確認ください。(本ページ最終確認: 2026-08)
対象となる事業者・要件
補助対象者は、市内に事業所(チェーン店・フランチャイズ店等を除きます)を有する中小企業者です。ここでいう中小企業者とは、中小企業基本法第2条第1項に規定する基準を満たす事業者を指し、業種ごとに次のいずれかの基準を満たす必要があります。
| 業種 | 資本金の額または出資金の総額 | 常時使用する従業員の数 |
|---|---|---|
| 製造業、建設業、運輸業その他の業種 | 3億円以下 | 300人以下 |
| 卸売業 | 1億円以下 | 100人以下 |
| サービス業 | 5,000万円以下 | 100人以下 |
| 小売業 | 5,000万円以下 | 50人以下 |
上記に加えて、次の交付要件をすべて満たす必要があります。
- •市税に滞納がないこと
- •代表者または役員が野々市市暴力団排除条例に規定する暴力団員でないこと
- •風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律に規定する営業を行う者でないこと
- •同様の趣旨の他の補助金(石川県外国人介護人材日本語能力向上支援事業費補助金等)の交付を受けていないこと
- −市内に事業所を持たない、または市外にのみ主たる事業所がある事業者は対象になりません
- −チェーン店・フランチャイズ店に該当する事業所は対象になりません
- −中小企業基本法上の中小企業者の基準(資本金または従業員数)を超える事業者は対象になりません
- −市税を滞納している事業者は対象になりません
自社が中小企業者の基準に該当するかどうか迷う場合や、事業所の形態がチェーン店・フランチャイズ店に当たるかどうか判断がつかない場合は、申請前に野々市市地域振興課にご確認ください。
補助対象経費
補助の対象となるのは、1号特定技能外国人の雇用が発生した日以降に実施する日本語学習にかかる経費であって、日本語学習の実施に必要なものと明確に特定できること、交付決定日以降に発生し補助事業実施期限までに支払いが完了していること、証拠資料によって支払金額が確認できることなど、要綱に定める要件をすべて満たすものに限られます。
- •講師謝礼、講師旅費(公共交通機関を利用するものに限る)
- •テキスト代、消耗品費、印刷費
- •日本語学校・日本語教室への交通費(公共交通機関を利用するものに限る)
- •日本語学校・日本語教室の受講料
- •日本語学習用のインターネット回線費(通信費)
- •パソコン機器のリース代等(機器借上料)
- •研修会場の使用料
- •日本語学習の外部委託にかかる委託費
- •事業者が特定技能外国人に補助した日本語教室等の入学金・受講料
- •その他、市長が適当と認める経費
- −1号特定技能外国人の雇用が発生した日より前に生じた経費
- −補助金の交付決定日より前に支払った経費
- −市外の事業所に勤務する外国人にかかる経費(按分により除外する必要があります)
- −講師旅費や通学交通費のうち、公共交通機関以外(自家用車等)によるもの
- −他の補助金(石川県外国人介護人材日本語能力向上支援事業費補助金等)の対象となる経費
なお、「日本語学習」には、日本語講師の事業所への派遣、日本語学校・日本語教室への通学、eラーニング等による学習、その他市が日本語学習を行う上で必要と認めるものが含まれます。学習方法によって対象経費の項目が異なるため、事前に領収書や見積書などの証拠資料を整えておくことが重要です。
受付期間・スケジュール
交付申請書の提出期間は4月1日から10月31日までですが、予算がなくなり次第受付を終了するとされています。補助事業の実施期限や実績報告の期限は年度末(3月31日)を基準に定められています。
| 手続き | 時期の目安 |
|---|---|
| 申請相談・問い合わせ | 随時(野々市市地域振興課へ補助事業計画の相談) |
| 補助金交付申請書の提出 | 4月1日から10月31日まで(休日の場合は直前の開庁日。予算がなくなり次第終了) |
| 審査・交付決定 | 随時(市が申請内容を審査のうえ交付決定通知書を送付) |
| 事業実施 | 交付決定日以降、年度末(当該年度の3月31日)まで |
| 実績報告書の提出 | 事業終了後30日以内または年度末(3月31日)のいずれか早い日まで |
| 交付額の確定・振込 | 実績報告書の審査後、請求書に基づき振込 |
補助金交付決定日より前に事業を開始したもの、また年度末までに事業の遂行と経費の支払いが終了しないものは、補助金を受け取れません。クレジットカード払いや口座引落の場合は、実際に口座から引き落とされた日が当該年度を過ぎていると全額が補助対象外になる点にも注意が必要です。
申請の流れ
申請相談・問い合わせ
野々市市地域振興課へ、補助事業計画の内容について事前に相談します。
必要書類の準備
交付申請書、事業計画書、収支予算書、特定技能雇用契約書の写し、一号特定技能外国人支援計画書の写し、市税の未納がない旨の証明、現在事項証明書または履歴事項全部証明書(法人)、住民票の写し(個人)、経費の積算根拠となる見積書等を準備します。
交付申請書の提出
4月1日から10月31日までの間に、野々市市地域振興課へ交付申請書一式を提出します。予算がなくなり次第受付を終了します。
審査・交付決定
市が申請内容を審査し、交付を決定した場合は「補助金交付決定通知書」が送付されます。
事業実施
交付決定日以降に日本語学習の事業を実施し、経費の支払いを年度末までに完了させます。交付決定日より前に開始した事業は対象になりません。
実績報告書の提出
事業終了後30日以内または年度末のいずれか早い日までに、実績報告書、事業実施明細書、収支決算書、領収書の写しなど支出が確認できる書類を提出します。
審査・交付額の確定
市が実績報告書の内容を審査し、補助金の交付額を確定したうえで「補助金確定通知書」を送付します。
請求書の提出・振込
確定通知を受けたら請求書を提出し、市から補助事業者の口座に補助金が振り込まれます。
申請前に押さえておきたいポイント
交付決定日より前の支出は対象外です
この補助金は、市から送付される「補助金交付決定通知書」に記載された交付決定日以降に実施した事業のみが対象です。申請前や審査中に先走って日本語学習を始めてしまうと、その分の経費は補助を受けられません。
公共交通機関を利用する交通費に限られます
講師旅費や日本語学校・日本語教室への通学交通費は、公共交通機関を利用するものに限り対象となります。自家用車のガソリン代や駐車場代などは対象に含まれないと考えられます。
市外事業所勤務の外国人分は按分が必要です
複数名で同じ講座を受講している場合、市外の事業所に勤務する外国人など補助対象外の人がいるときは、対象人数の割合に応じて経費を按分し、対象外の分を除いて申請する必要があります。
予算がなくなり次第、受付を終了します
受付期間は10月31日までとされていますが、予算の範囲内での交付となるため、申請が集中した場合は期限前に受付が終了する可能性があります。日本語学習を検討している場合は、早めに野々市市地域振興課へ相談することをおすすめします。
注意点
- •本記事は令和8年(2026年)8月時点の野々市市「外国人雇用事業者日本語学習実施補助金 申請の手引き」に基づく内容です。制度の詳細や最新情報は、必ず野々市市の公式ページでご確認ください。
- •受付期間は4月1日から10月31日までですが、予算がなくなり次第受付を終了します。日本語学習の実施を検討している場合は、早めのご相談・申請をおすすめします。
- •補助金の交付決定日より前に実施した事業・支払った経費は補助対象外です。申請から交付決定通知が届くまでの間に事業を開始しないようご注意ください。
- •講師旅費や日本語学校への交通費は、公共交通機関を利用するものに限り補助の対象となります。
- •実績報告書は、事業終了後30日以内または年度末(3月31日)のいずれか早い日までに提出する必要があります。期限を過ぎると補助金を受け取れません。
- •本記事の内容は一般的な解説であり、個別の案件が対象になるかどうかの最終判断は野々市市が行います。要件に不安がある場合は、申請前に必ず野々市市地域振興課へご確認ください。
よくある質問
Q1号特定技能外国人とはどのような在留資格ですか。
出入国管理及び難民認定法に定める「特定技能」の在留資格のうち、第1号に該当する外国人をいいます。人手不足が深刻な特定の産業分野で、一定の技能水準を持つ外国人が働くために設けられた在留資格です。この補助金は、市内の事業所に勤務するこの1号特定技能外国人の日本語学習を対象としています。
Qどのような経費が補助の対象になりますか。
講師謝礼・講師旅費、テキスト代等の教材費、通学交通費、受講料、通信費、パソコン等の機器借上料、会場使用料、日本語学習の外部委託費、事業者が特定技能外国人に補助した入学金・受講料など、日本語学習の実施に直接必要な経費が対象です。ただし講師旅費・通学交通費は公共交通機関を利用するものに限られます。
Q補助金額はどのように計算されますか。
補助対象経費の2分の1以内で、かつ市内の事業所で勤務する特定技能外国人1人あたり3万円を上限として算定されます。市外の事業所に勤務する外国人が同じ講座を受講している場合は、按分して補助対象経費から除く必要があります。
Q申請の期限はいつですか。
交付申請書の提出期間は4月1日から10月31日までです。ただし予算がなくなり次第受付を終了するため、早めの申請をおすすめします。正確な受付状況は野々市市地域振興課にご確認ください。
Q交付決定前に日本語学習を始めてしまった場合は対象になりますか。
対象になりません。この補助金は、市から送付される「補助金交付決定通知書」に記載された交付決定日以後に実施した事業のみが対象です。交付決定前に開始した日本語学習にかかる経費は補助を受けられません。
Q個人事業主でも対象になりますか。
中小企業基本法第2条第1項に規定する中小企業者の基準(業種ごとの資本金または従業員数の基準)を満たし、市内に事業所を有していれば、個人事業主でも対象になり得ます。該当するか迷う場合は野々市市地域振興課にご確認ください。
Q自分で申請するのと行政書士に依頼するのとではどちらがよいですか。
この補助金は、特定技能雇用契約書の写しや一号特定技能外国人支援計画書の写しの準備、按分計算が必要な場合の経費算出など、確認すべき事項が多い制度です。書類の不備や計算の誤りによる差し戻しを避けたい場合は、行政書士などの専門家に相談することで手続きの負担やリスクを軽減できます。
公式情報(一次情報)
本記事は上記の公式情報をもとに作成しています。申請にあたっては必ず最新の公募要領をご確認ください。