小規模事業者持続化補助金(創業型)とは?
加賀市公式サイトの「特定創業支援等事業による証明書の発行」のページから、小規模事業者持続化補助金(創業枠)を知った方もいるのではないでしょうか。実はこの補助金は国が実施する全国対象の制度で、加賀市の役割は申請の前提となる証明書の発行です。対象者・補助上限額・補助率・申請の流れを行政書士がわかりやすく解説します。
最終更新日: 2026.07.21|監修: 行政書士法人クロノス(代表社員 黒川光智)
どんな補助金?(制度の概要)
小規模事業者持続化補助金<創業型>は、創業後1年以内の小規模事業者等を対象に、経営計画に基づく販路開拓等の取組にかかる経費の一部を国が補助する制度です。実施主体は中小企業庁で、事務局運営には日本商工会議所や全国商工会連合会などがあたっています。加賀市の公式サイトに掲載されている「特定創業支援等事業による証明書の発行」のページでは、この補助金が支援メニューの一つとして紹介されていますが、加賀市が独自に交付する補助金ではありません。加賀市の役割は、この補助金の申請要件である「特定創業支援等事業」による支援を受けたことの証明書を発行することです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 小規模事業者持続化補助金<創業型> |
| 実施機関 | 中小企業庁(事務局運営:日本商工会議所、全国商工会連合会、各地商工会議所・商工会ほか) |
| 加賀市の役割 | 申請の前提となる「特定創業支援等事業」による支援を受けたことの証明書の発行(実施は加賀商工会議所または山中商工会) |
| 補助上限額 | 200万円(インボイス特例適用で250万円) |
| 補助率 | 2/3 |
| 申請受付締切(第4回) | 2026年12月15日(火)17:00(予定は変更される場合があります) |
加賀市で証明書を取得するには
小規模事業者持続化補助金<創業型>を申請するには、あらかじめ「特定創業支援等事業」による支援を受けたことの証明書を取得しておく必要があります。加賀市は産業競争力強化法に基づく「認定市区町村」として、この証明書を発行しています。
証明書の発行を受けられる窓口
支援事業の実施は加賀商工会議所または山中商工会が担当しています。各会が実施する創業塾や専門家派遣事業などの「特定創業支援等事業」を受講・利用したうえで、加賀市に証明書の発行を申請する流れです。
証明書とあわせて使える主な支援
特定創業支援等事業の証明書を取得すると、小規模事業者持続化補助金<創業型>のほか、登録免許税の減免や創業関連融資の利率引き下げなど、複数の支援制度の要件を満たせる場合があります。適用条件は各制度の窓口で個別にご確認ください。
問い合わせ先
加賀市商工課(電話:0761-72-7940)、加賀商工会議所、山中商工会が窓口です。証明書の発行手続きには一定の準備期間がかかるため、余裕を持って進めることをおすすめします。
補助上限額・補助率
補助率は2/3、補助上限は200万円です。2023年10月1日以降に創業し、補助事業終了時点で適格請求書発行事業者(インボイス発行事業者)の登録を受けている場合は、上限額に一律50万円が上乗せされ、最大250万円となります。インボイス特例の要件を満たさない場合、上乗せ部分だけでなく補助金全体が交付されない点に注意が必要です。
| 区分 | 補助率 | 補助上限額 |
|---|---|---|
| 基本 | 2/3 | 200万円 |
| インボイス特例適用時 | 2/3 | 250万円(200万円+上乗せ50万円) |
※補助上限・補助率・対象経費は公募回により変わります。申請前に最新の公募要領(各実施機関の公式情報)を必ずご確認ください。(本ページ最終確認: 2026-07)
対象となる事業者・要件
次の要件をいずれも満たす日本国内所在の小規模事業者等が対象です。
- •商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)は常時使用する従業員数5人以下、宿泊業・娯楽業やサービス業のうち一部業種・製造業その他は20人以下の小規模事業者であること
- •産業競争力強化法に基づく「認定市区町村」(加賀市)または「認定市区町村」と連携した「認定連携創業支援等事業者」(加賀商工会議所・山中商工会)が実施する「特定創業支援等事業」による支援を受けていること
- •特定創業支援等事業による支援を受けた日および開業日(法人は設立年月日)が、公募締切時から起算して過去1か年の間であること
- •法人の場合は代表者本人、個人事業主の場合は本人が、特定創業支援等事業による支援を受けた者であること(代表者以外が支援を受けた場合は対象外)
- •資本金または出資金が5億円以上の法人に直接または間接に100パーセントの株式を保有されていないこと(法人のみ)
- −医師・歯科医師・助産師、系統出荷収入のみの個人農業者、協同組合等の組合、一般社団法人・公益社団法人・一般財団法人・公益財団法人、医療法人、宗教法人、学校法人、農事組合法人、社会福祉法人、任意団体等
- −申請時点で開業していない創業予定者(税務署に開業届を提出していても、開業日が申請日より後の場合は対象外)
- −過去に小規模事業者持続化補助金<創業型>で申請中または採択を受けた事業者、あるいは小規模事業者持続化補助金<一般型(通常枠)>で申請中または採択を受けた事業者
- −個人事業を法人化した場合で、個人事業の開業日から1年を経過している事業者
補助対象経費
策定した経営計画に基づく販路開拓の取組、またはこれとあわせて行う業務効率化(生産性向上)の取組にかかる経費が対象です。
- •機械装置等費
- •広報費
- •ウェブサイト関連費
- •展示会等出展費(オンラインによる展示会・商談会等を含む)
- •旅費
- •新商品開発費
- •借料
- •委託・外注費
- −国が助成する他の制度と同一または類似内容の事業にかかる経費(例:介護報酬や保険診療報酬が適用されるサービスにかかる経費)
- −事業終了後、概ね1年以内に売上げにつながることが見込まれない事業にかかる経費
- −射幸心をそそるおそれがある事業や公序良俗に反するおそれがある事業(マージャン店・パチンコ店・ゲームセンター店・性風俗関連特殊営業等)にかかる経費
スケジュール(第4回公募)
第4回公募要領は2026年5月27日に公開されていますが、2026年7月時点では申請受付はまだ開始していません。申請受付開始は2026年11月5日の予定です。
| 項目 | 日程 |
|---|---|
| 公募要領公開 | 2026年5月27日(水) |
| 申請受付開始 | 2026年11月5日(木) |
| 事業支援計画書(様式4)発行の受付締切 | 2026年12月4日(金) |
| 申請受付締切 | 2026年12月15日(火)17:00(予定は変更される場合があります) |
| 採択発表 | 2027年3月頃予定(申請数等により変更される場合があります) |
| 見積書等の提出期限 | 2028年2月29日(火) |
| 補助事業実施期限 | 2028年3月31日(金) |
申請の流れ
GビズIDプライムのアカウント取得
電子申請システムでの申請にGビズIDプライムのアカウントが必須です。未取得の場合は事前に取得手続きを行います。発行までに一定の日数がかかる場合があります。
特定創業支援等事業の証明書取得(加賀市)
加賀商工会議所または山中商工会が実施する創業塾等の特定創業支援等事業を受講・利用し、加賀市から証明書の発行を受けます。
経営計画(様式2)の策定
自ら策定した持続的な経営に向けた経営計画に基づき、販路開拓等の取組内容をまとめます。
商工会・商工会議所への事業支援計画書(様式4)発行依頼
地域の商工会・商工会議所に事業支援計画書の発行を依頼します。第4回の発行受付締切は2026年12月4日(金)です。
申請書類の提出
電子申請システムのみで受け付けます。郵送での申請は一切受け付けられません。第4回の申請受付締切は2026年12月15日(火)17:00です。
採択審査・採択発表
審査の結果、採択されると補助金事務局から採択通知書が交付されます。第4回の採択発表予定日は2027年3月頃です。
見積書等の提出・交付決定
入手価格の妥当性を証明できる見積書等を提出します。審査結果を踏まえ、補助金事務局から交付決定通知書が送付されます。
補助事業の実施・実績報告・交付
補助事業を実施したうえで実績報告書と経理書類を提出し、補助金額の確定、補助金の請求・交付という流れになります。事業終了から1年後には事業効果等状況報告書の提出も必要です。
申請前に押さえたいポイント
加賀市の補助制度ページは証明書発行の案内である点に注意
加賀市公式サイトの当該ページは「特定創業支援等事業による証明書の発行」についての案内であり、小規模事業者持続化補助金<創業型>そのものの申請窓口ではありません。補助金の申請・審査・交付は国の補助金事務局が行います。
商工会・商工会議所の支援を受けながら実施する事業であること
本補助金は、商工会・商工会議所による事業支援計画書の発行および補助事業実施における助言等の支援を受けながら取り組む事業であることが要件です。事業支援計画書の発行依頼は申請受付締切より前の日程で締め切られるため、早めの準備が必要です。
過去の採択歴や他制度との重複に注意
過去に小規模事業者持続化補助金<創業型>で採択され事業を実施した事業者は、本補助金の対象外です。また、小規模事業者持続化補助金<一般型(通常枠)>との重複申請もできません。
虚偽申請・不正受給には厳しいペナルティがある
補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律(補助金適正化法)に基づき実施される事業です。不正受給が行われた場合は、交付決定の取消・返還命令、不正内容の公表のほか、5年以下の拘禁刑もしくは100万円以下の罰金、またはこれらの併科の対象となることがあります。
注意点
- •対象となるのは、産業競争力強化法に基づく「認定市区町村」(加賀市)または「認定市区町村」と連携した「認定連携創業支援等事業者」(加賀商工会議所・山中商工会)が実施する「特定創業支援等事業」による支援を受けた日および開業日が、公募締切時から起算して過去1か年の間である事業者に限られます。
- •加賀市の補助制度ページで案内されているのは、この国の補助金そのものではなく、申請の前提となる「特定創業支援等事業」の証明書発行手続きです。証明書は加賀市が交付しますが、補助金自体の審査・交付は国(小規模事業者持続化補助金<創業型>事務局)が行います。
- •事業支援計画書(様式4)の発行は加賀商工会議所または山中商工会が行い、第4回の発行受付締切は2026年12月4日(金)です。申請受付締切(2026年12月15日)とは別日程のため、余裕を持って依頼する必要があります。
- •過去に小規模事業者持続化補助金<創業型>で採択され事業を実施した事業者、および小規模事業者持続化補助金<一般型(通常枠)>で申請中・採択済みの事業者は対象外です。
- •個人事業を法人化した場合、個人事業の開業日から1年を経過していると申請できません。
- •本記事は2026年5月27日公開の第4回公募要領(第8版)、加賀市公式ページおよび補助金事務局公式サイト(2026年7月確認時点で公開されていたもの)に基づきます。制度内容は変更される可能性があるため、申請前に必ず最新の公募要領をご確認ください。
よくある質問
Q加賀市が独自に交付している補助金ですか。
いいえ。小規模事業者持続化補助金<創業型>は国(中小企業庁)が実施する全国対象の補助金です。加賀市の役割は、申請の前提となる「特定創業支援等事業」による支援を受けたことの証明書を発行することにとどまります。
Q採択率はどのくらいですか。
本記事執筆時点で確認できた公式情報の中に、第4回の採択率は明示されていません。過去の公募回の採択率は補助金事務局や中小企業庁の公表資料で確認できる場合がありますので、最新の情報は公式サイトでご確認ください。
Q一般型(通常枠)との違いは何ですか。
創業型は、創業後1年以内で特定創業支援等事業による支援を受けた事業者を対象とする点が一般型(通常枠)と異なります。また、創業型と一般型(通常枠)は重複して申請することができません。どちらに該当するかで迷う場合は、地域の商工会・商工会議所または行政書士にご相談ください。
Q特定創業支援等事業の証明はどこで受けられますか。
加賀市内で創業する場合は、加賀商工会議所または山中商工会が実施する創業塾や専門家派遣事業などが特定創業支援等事業にあたります。これらを受講・利用したうえで、加賀市に証明書の発行を申請します。
Q申請時点でまだ開業していなくても対象になりますか。
第4回公募要領では、店舗がオープン準備中である事業者やECモールへの出店準備中である事業者など、創業間もなく未だ事業活動を開始していない事業者についても補助対象となり得るとされています。ただし、補助事業終了までに商品またはサービスの提供を開始し、事業活動を開始することが必要です。
Q個人事業を法人化しましたが申請できますか。
個人事業の法人化をした場合、個人事業の開業日から1年を経過していると申請できないとされています。開業日の起算点について不明な点があれば、事前に補助金事務局へ確認することをおすすめします。
Q自分で申請できますか。行政書士に依頼するメリットは何ですか。
申請書類自体は事業者ご自身で作成・提出することも可能です。もっとも、特定創業支援等事業の証明書取得と補助金申請という二段階の手続きを期限内に整理する必要があり、経営計画の記載内容が審査対象になることもあるため、書類作成には一定の負担がかかります。行政書士に依頼することで、手続きの抜け漏れを防ぎ、円滑な申請につなげられる点がメリットと考えられます。
公式情報(一次情報)
本記事は上記の公式情報をもとに作成しています。申請にあたっては必ず最新の公募要領をご確認ください。