受付中(〜2026年11月30日 最終締切)

石川県チャレンジ支援補助金とは?

能登半島地震・奥能登豪雨で経営環境が大きく変化した能登3市3町の中小企業者・小規模事業者が、事業継続のために新業種・新事業・新市場へ挑戦する取組を支援する石川県の制度です。対象者や補助額、申請の流れを行政書士法人クロノスが整理しました。

最終更新日: 2026.07.31|監修: 行政書士法人クロノス(代表社員 黒川光智)

どんな補助金?(制度概要)

石川県チャレンジ支援補助金は、正式名称を「チャレンジ支援補助金(令和6年能登半島地震及び奥能登豪雨)」といい、令和6年(2024年)に発生した能登半島地震及び奥能登豪雨により経営環境が大きく変化した能登3市3町(七尾市・輪島市・珠洲市・志賀町・穴水町・能登町)の中小企業者・小規模事業者が、事業継続のために行う新たなチャレンジ(新たな業種・事業・市場への挑戦)の取組に要する経費の一部を補助する石川県の制度です。

令和7年度(2025年度)から実施が続く継続制度で、令和8年度(2026年度)は7次から10次までの受付が行われます。すでに新規に事業を始める方や第三者承継を支援する石川県起業促進補助金とは異なり、この制度はすでに能登3市3町で事業を営んでいる事業者が、これまでとは異なる業種・事業・市場に挑戦するソフト事業(システム構築、広告宣伝、新商品開発など)を対象とする点が特徴です。

項目内容
正式名称チャレンジ支援補助金(令和6年能登半島地震及び奥能登豪雨)
実施機関石川県(商工労働部経営支援課)
対象地域能登3市3町(七尾市・輪島市・珠洲市・志賀町・穴水町・能登町)
補助上限額300万円(千円未満切捨て)
補助率2/3以内(小規模事業者)、1/2以内(中小企業)
申請受付期間(令和8年度分)2026年4月1日〜2026年11月30日(7次〜10次受付、締切ごとに審査)

「新たなチャレンジ」の類型

この補助金の対象となる「新たなチャレンジ」は、能登3市3町での事業継続のために取り組む「新業種」「新事業」「新市場」のいずれかへの挑戦とされています。単なる既存事業の維持や、市場変化を伴わない販路開拓(例えば既に取引がある県外顧客向けの取組を別の形で継続するだけの場合など)は対象外とされる点に注意が必要です。

新業種への挑戦

能登3市3町での事業継続のため、主たる業種を大分類レベルで変更する取組です。例えば、弁当屋が介護施設向けの冷凍調理食品製造に挑戦する場合や、飲食業者が需要の高い解体業に挑戦する場合が該当します。

新事業への挑戦

主たる業種は変更せず、主たる事業を中分類レベルで変更する取組です。例えば、来店客が減少した飲食店が宿泊事業に挑戦する場合や、理容室が脱毛事業に挑戦する場合が該当します。

新市場への挑戦

主たる業種・事業を変更せず、新たな市場に進出する取組です。例えば、店舗販売のみだった製塩業者がECサイトで域外に販路拡大する場合や、個人客のみだったクリーニング店が宿泊施設等の事業者向けに事業を開始する場合が該当します。

自分の取組がこの3類型に該当するかどうかは、申請前に能登事業者支援センターへの事前相談・確認を経る必要があります(詳しくは「対象となる事業者・要件」で説明します)。判断に迷う場合は、事務局や専門家に確認することをおすすめします。

補助上限額・補助率

区分補助率補助上限額
小規模事業者2/3以内300万円
中小企業(小規模事業者を除く)1/2以内300万円
  • 小規模事業者・中小企業者の区分は、中小企業基本法及び商工会・商工会議所による小規模事業者の支援に関する法律に基づき、業種ごとの常時使用する従業員数等で判定されます。
  • 補助金の額は千円未満切り捨てで算定されます。
  • 汎用性があり目的外使用になり得る備品(パソコン、プリンター、タブレット等)は、補助額の上限が1者につき10万円・1台までとされています。
  • 車両購入費は補助額の上限が1者につき50万円・1台までで、車両購入費のみでの申請はできません(他の経費区分と合わせて申請する必要があります)。

※補助上限・補助率・対象経費は公募回により変わります。申請前に最新の公募要領(各実施機関の公式情報)を必ずご確認ください。(本ページ最終確認: 2026-07)

対象となる事業者・要件

補助対象者となるには、次の(1)から(5)の要件をすべて満たす必要があります。

  • 令和6年能登半島地震または令和6年奥能登豪雨により経営環境が大きく変化する能登3市3町に事業所を有する事業者であること(令和6年1月1日以降に能登3市3町で新たに事業を開始した事業者は対象外)
  • 中小企業者(小規模事業者を含む、個人事業主含む)であること
  • 災害により大きく変化した経営環境に対応し、事業継続を目指すため、新たなチャレンジ(新業種・新事業・新市場への挑戦)に取り組むこと
  • 申請前に能登事業者支援センターへ事前相談し、取組が新たなチャレンジに該当することの確認を受け、事業内容事前確認書(第2号様式)の発行を受けていること
  • 商工会・商工会議所等の支援機関の支援を受けて事業計画を策定し、計画策定確認書(第3号様式)の発行を受けていること
  • 医師、歯科医師、助産師
  • 系統出荷による収入のみである個人農業者(林業・水産業を含む)
  • 協同組合等の組合(企業組合・協業組合を除く)
  • 一般社団法人、公益社団法人、一般財団法人、公益財団法人
  • 医療法人、宗教法人、学校法人、農事組合法人、社会福祉法人、任意団体
  • 令和6年能登半島地震等の発生時点において事業を行っていない創業予定者
  • 発行済株式や役員構成から中小企業とみなされない、いわゆる「みなし大企業」
  • 国や地方公共団体等の補助金で不正受給歴がある事業者、法人税等を滞納している事業者
  • 風俗営業等・性風俗関連特殊営業を営む事業者(予定を含む)、暴力団関係者
  • 主たる事業場等を能登3市3町以外の地区へ移転すること(検討開始を含む)が明確な事業者

補助対象経費

補助対象経費は、新たなチャレンジに向けた取組の遂行に必要と明確に特定でき、交付決定日以降に発生し支払が完了した経費に限られます(今回の公募では特例として、令和6年1月1日の地震及び同年9月21日から23日の豪雨により被災した日以降に実施した事業の経費を遡って対象と認める取扱いがあります)。対象経費科目は次の11区分です。

  • システム構築費:専用ソフトウェア、情報システム、ウェブサイト、ECサイト等の開発・構築・購入・借用・運用に要する経費
  • 広告宣伝・販売促進費:提供する製品・サービスに係る広告(パンフレット、動画、写真等)の作成・媒体掲載、展示会出展等に要する経費
  • 専門家経費:技術指導や助言が必要な場合に、学識経験者や中小企業診断士等の専門家に依頼するコンサルティング業務等の経費
  • 新商品開発費:新商品の試作開発に伴う原材料、設計、デザイン、製造、改良等に要する経費
  • 備品購入費:補助事業のために必要な机・椅子・レジスター等の什器や、パソコン等汎用品の購入費
  • 借料:補助事業のために必要な施設・設備等のリース料・レンタル料
  • クラウドサービス利用費:補助事業のために利用するクラウドサービスやWEBプラットフォーム等の利用費
  • 車両購入費:外形的に事業用と分かる車両の購入費(他の経費区分と合わせて申請する場合のみ対象)
  • 運搬費:補助事業に必要な機械設備等の運搬に要する経費
  • 施設・設備処分費:事業スペース拡大等の目的で、既存の施設・設備等を廃棄・処分する、または借りていた施設・設備等を返却する際に修理・原状回復するのに必要な経費
  • 委託・外注費:自ら実行することが困難な業務の一部を第三者に委託・外注するために支払われる経費
  • 新たな施設(コンテナや倉庫等の小規模な建物含む)の整備費(建築・購入・既存施設の増築・増床)、既存施設の修繕費
  • 機械設備の購入費(備品購入費・車両購入費に該当するものを除く)
  • 販売や有償レンタルを目的とした製品・商品等の生産・調達に係る経費(仕入原材料費、有料教材の制作費、電子書籍・本の出版費等)
  • 交付決定前に発注・契約・購入・支払(前払い含む)を実施したもの(令和6年1月1日以降の被災による特例遡及分を除く)
  • 文房具等の事務用品等の消耗品、雑誌購読料、団体等の会費、飲食・娯楽・接待等の費用
  • 不動産購入・取得費、車検費用
  • 税理士・公認会計士・弁護士への支払い、金融機関等への振込手数料(発注先負担分を除く)
  • 役員報酬、直接人件費、雑役務費(アルバイト代、派遣労働者の派遣料等)
  • 借入金の支払利息及び遅延損害金、各種保証料・保険料

施設・設備の新設や機械設備の購入など、この補助金の対象外となるハード整備については、なりわい再建支援補助金や持続化補助金災害支援枠等、別の制度の活用が案内されています。

受付スケジュール

受付回締切日
申請受付開始2026年4月1日
7次受付締切2026年5月29日
8次受付締切2026年7月31日
9次受付締切2026年9月30日
10次受付締切(最終)2026年11月30日

申請は締切ごとに受け付けて審査を行う方式です。締切日は郵送の場合、当日消印有効です。2026年7月時点では7次受付(5月29日締切)は終了しており、8次受付(7月31日締切)が直近の締切です。以降、9次・10次と続きます。なお、令和7年度(2025年度)に実施された1次から6次までの受付分はすでに終了しています。

同一事業者からの応募は1件に限られます(代表者が同じ複数法人で同一事業に申請すること、個人事業主が代表を務める法人と重複して申請することはできません)。複数応募が判明した場合はすべて不採択となり、採択後の判明であっても遡って取り消されます。

申請の流れ

1

能登事業者支援センターへの事前相談

申請前に、石川県奥能登総合事務所4階(のと里山空港内)に設置する能登事業者支援センターへ、取組が新たなチャレンジに該当するか事前の相談・確認を行います。認められると事業内容事前確認書(第2号様式)が発行されます。

2

事業計画の策定

能登事業者支援センターや商工会・商工会議所等の支援機関の支援を受けながら、新たなチャレンジの具体的な内容を記載した事業計画を策定します。支援機関が計画策定確認書(第3号様式)を発行します。

3

申請書類の準備

交付申請書、申請企業概要、事業計画、補助申請額、宣誓・同意書、役員等名簿、経費明細、決算書等一式を用意します。

4

郵送で提出

チャレンジ支援補助金事務局(石川県商工会連合会内)宛てに、締切日までに必要書類一式を郵送します(締切日当日消印有効)。

5

審査(非公開・書類審査)

締切ごとに書類審査が行われます。ヒアリングは実施されないため、提出書類に不備がないことが重要です。

6

採択・交付決定の通知

採択または不採択の結果が応募事業者全員に通知されます。採択された場合は交付決定を受けて事業を開始します。

7

補助事業の実施

交付決定日(特例により被災日まで遡及可能)以降に発注・契約を行い、新たなチャレンジに向けた取組を実施します。支払いは原則として銀行振込で行う必要があります。

8

実績報告書の提出と精算払

事業完了から1か月以内または定められた期限のいずれか早い日までに実績報告書等を提出します。審査を経て補助金額が確定し、精算払(後払い)で補助金が支払われます。

申請前に押さえたいポイント

事前確認と計画策定確認の取得に時間がかかる

申請には、能登事業者支援センターの事業内容事前確認書(第2号様式)と、商工会・商工会議所等の計画策定確認書(第3号様式)の両方が必要です。どちらも発行までに一定の期間を要するため、締切直前ではなく早めに相談を始めることをおすすめします。

「新たなチャレンジ」に該当するかを慎重に見極める

新業種・新事業・新市場のいずれの類型に該当するかは、能登事業者支援センターの事前確認を経て判断されます。市場変化を伴わない単なる販路開拓は対象外とされているため、自己判断せず事前相談で確認することが重要です。

対象外経費(施設整備・機械設備・商品仕入等)に注意する

この補助金はソフト事業経費が対象で、施設の新設・増築や機械設備の購入費、商品の仕入費用などは原則対象外です。ハード整備が必要な場合は、なりわい再建支援補助金など他制度の活用を検討する必要があります。

経費の証拠書類をあらかじめ揃えておく

見積書、発注書・契約書、納品書、請求書、銀行振込受領書など、経費区分ごとに必要な証拠書類が細かく定められています。交付決定後に慌てないよう、区分経理と証憑の保存を事前に準備しておくことをおすすめします。

注意点

  • 申請は郵送のみで、締切日当日消印有効です。締切を過ぎた場合、その回の審査は受けられません。
  • 補助対象経費は原則として交付決定日以降に発生したものに限られます。ただし今回の公募では特例として、令和6年1月1日の能登半島地震及び令和6年9月21日から23日の奥能登豪雨により被災した日以降に実施した事業の経費を遡って対象と認める取扱いがあります。
  • 補助対象期間は、7次〜10次の交付決定者について交付決定日から最長で令和9年1月29日までです。実績報告書等は事業完了から1か月以内または令和9年2月26日のいずれか早い日までに提出する必要があり、期限を超えた場合は本補助事業を辞退したものとみなされます。
  • 同一事業者からの応募は1件のみです。複数応募が判明した場合はすべて不採択となり、採択後の判明であっても遡って取り消されます。
  • 補助金は精算払(後払い)のみです。事業を実施し、実績報告書の提出・審査を経て額が確定した後に支払われます。
  • 本記事は2026年7月時点で確認できた公募要領(チャレンジ支援補助金(令和6年能登半島地震及び奥能登豪雨)令和8年度公募分)に基づきます。制度の詳細や最新の受付状況は、必ず石川県の公式ページ・公募要領でご確認ください。

よくある質問

Q自分の取組が「新たなチャレンジ」に該当するか分かりません。

新業種・新事業・新市場のいずれかへの挑戦が対象ですが、該当するかどうかは能登事業者支援センターへの事前相談・確認を経て判断されます。単なる既存事業の維持や、市場変化を伴わない販路開拓は対象外となり得るため、申請前に必ず事前相談で確認することをおすすめします。

Q石川県内であれば能登以外の地域でも申請できますか。

いいえ。対象は能登3市3町(七尾市・輪島市・珠洲市・志賀町・穴水町・能登町)に事業所を有する事業者に限られます。対象地域に該当するか迷う場合は、事務局への確認をおすすめします。

Q店舗の新築や機械設備の購入費も補助対象になりますか。

原則として対象外です。この補助金はシステム構築費や広告宣伝・販売促進費などのソフト事業経費を対象としており、施設の新設・増築や機械設備の購入費は補助対象経費から除かれています。ハード整備が必要な場合は、なりわい再建支援補助金など他の制度の活用が案内されています。

Qすでに能登で事業をしている場合でも対象になりますか。

はい。この補助金は、すでに能登3市3町で事業を営んでいる中小企業者・小規模事業者が、新業種・新事業・新市場へ挑戦する場合を対象としています。むしろ既存事業者であることが前提の制度です。

Q交付決定前に発生した経費も対象になりますか。

原則として交付決定日以降に発生した経費が対象です。ただし今回の公募では特例として、令和6年1月1日の能登半島地震及び同年9月21日から23日の奥能登豪雨により被災した日以降に実施した事業の経費について、遡って対象と認める取扱いがあります。適用の可否は公募要領で確認するか、事務局にお問い合わせください。

Q補助金はいつ受け取れますか。

この補助金は精算払(後払い)のみです。事業を実施したうえで実績報告書を提出し、内容が認められて額が確定した後に支払われます。事業実施前に補助金を受け取ることはできません。

Q自分で申請するか、専門家に依頼するか迷っています。

事業計画の策定や証拠書類の整備など、事前相談から実績報告までに必要な手続きは多岐にわたります。特に事業計画は「新たなチャレンジ」に該当することを具体的に示す必要があるため、行政書士に相談しながら進める事業者様も少なくありません。

公式情報(一次情報)

本記事は上記の公式情報をもとに作成しています。申請にあたっては必ず最新の公募要領をご確認ください。

能登エリアでの新たな挑戦をお考えの方へ

行政書士法人クロノスは石川県かほく市を拠点に活動しており、能登エリアで新業種・新事業・新市場への挑戦を検討されている事業者様のご相談にも対応しています。事業計画の策定や必要書類の整理など、申請準備に不安がある場合はお気軽にご相談ください。